研究計画

僕はこれから卒業研究に取り組み、かつ大学院での研究計画を立てなければならない立場にあるが、それらの内容を教授(というか他人全般)に話して納得してもらうには、当然その計画が整理整頓されている必要がある。

それでは、いったいどんな指標に沿って整理整頓すればよいのか。このエントリではそれについて述べたいと思う。
もちろん僕の確認&知識定着がメインであるが、この内容には他人との見解の違いが含まれているかもしれない。
だが、どんな手順で並べると整理されてるように感じるかは、受け取る人それぞれであるから(人によって整理された部屋とは全く違うものである)、これは一つの例だと考えていただければいいのではないかと思う。

 

1.研究の背景
なぜこの研究をやるのか。社会情勢、時代の流れなど、すでに手に入る知識と紐づけて考える。

 

2.先行研究
その研究が本当に社会的に大切なのであれば、既に関係する研究が行われていて当然という考えが妥当である。
ではそれらの先行研究と比較して、どの点が有意であるのか、述べる必要がある。

 

3.研究目的
この研究を行うとどんな嬉しいことがあるのか。1と2がしっかりしていれば自ずと導かれるし、しっかりしていなければそれは達成不可能な研究であったり、必要のない研究となってしまう可能性がある。

 

4.実施項目
1~3で研究をやる必要性は納得できた。では、実際にどうして研究を進めていくのか。どのような手順でもって目的へアプローチしていくのか。
どういうデータが必要なのか。どこから、どうやって手に入れるのか。それらを含んだ実施項目を、順序立てて述べる。

 

5.実施計画
4をどのような計画で行っていくのか。研究には無限の時間が与えられているわけでは決してなく、その時間的制約の中で達成できないような項目であるならばその研究は実施できない。
それぞれの項目について、どのくらいの時間が必要なのか、設備はどうか、資金はどれくらい必要か、計画を立てる。

 

6.実効性
以上に述べた項目、それに伴う計画と使用できる資源を考慮して、実際に目的を達成できるのか推測する。

 

7.学術的貢献
それは学術的に新規性があるか。有用性が説明できるか。分野としてはどうか。その結果はこれからの学術研究につながるものと思われるか。

 

8.実務上の貢献
それは企業において製品・サービスに応用できるものか。市場があるものか。

 

9.進捗状況
既に研究に着手し始めているならば、現段階での進捗状況を述べる。これを用いて実効性をさらに根拠付けることもできる。

 

10.今後の計画
既に研究に着手し始めているならば、次のステップはどうか述べる。

 

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以上である。
一つだけ付け加えておくと、ここで立てた研究計画は、実際に研究を行う上で、簡単に崩れるということ。
実際は、例えばある実施項目が不可能だったとか、手に入らないはずのデータが偶然手に入ったとか、やってるうちに社会が変化して意味が薄れたとか、色々と予想外のことが起きるものである。
そうなるたびに、そこから先の計画を最適化させて、その上でまた他人を納得させるようにしなければならない。
飽くまで簡単なメモ。さあ院試だ。