逆剥けの真実

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逆剥け。
それは誰もが一度は経験したことがあるかと思う。
一度なってしまうとなかなか治らず、かといって出来たらすぐ気づくものでもない。
何かに引っ掛けたりして、激痛を伴って初めて気づかされるような、そして一度認知させると忘れずにはいられないような、そんな厄介なものだ。



逆剥けに対しては悪いイメージをお持ちだと思うが、僕はついこの間までそれに対して少なからず「嬉しい」という感情を持っていた。

それは何故か。

母は昔僕が逆剥けをしたとき、

「逆剥けは、成長の証なんだよ。骨と皮膚とじゃ大きくなるスピードが違うの。骨のほうが成長が早い。だから骨の成長に皮膚が追い付けずに皮膚が引っ張られて、結果的に逆剥けの状態になるわけ。逆剥けしてるってことは指が成長してる、手が大きくなってるってことだから、喜んでいいんだよ。おめでとう!」

と言っていたのだ。

僕は律儀にそれを信じていて、逆剥けをする度に「手が大きくなってるんだ」と少しばかり喜んでいたのだ。
年を取るにつれて逆剥けの頻度は減っていた気がしたし、徐々に手の成長は止まっているのだなと納得したりしていた。


ずっと逆剥けの原因を手の成長と信じていたのだが、最近逆剥けをしたときに、友達にその話をすると「いや、そんなわけないじゃん!」とめちゃくちゃ驚かれたのだ。

僕は、それこそ母の威厳を守るためにも、それが正しい情報だと主張した。
しかし実際にネットで調べてみると、逆剥けにそんな嬉しい原因なんて全く無かったのだ!(本当は乾燥による事などが原因)

えらく恥ずかしい思いをし、母に騙されたと少しばかりムカつきもした。
それからは逆剥けに対して、嬉しいという感情はもちろん持たなくなった。

しかし、嫌なことを嬉しいことに変えてしまうなんて、母親とはなんだかすごいなと改めて思ったりもした。



後日談として笑える話なのだが、その後母に逆剥けのことを伝えると、なんと母親は本当にそうだと思っていたのだ。
事実は違うということを母親に伝えて、2人で思いっきり笑った。

変な話だけど、なんか和んだ物事だった。
皆さんは、逆剥けに対してどんな思いを抱いているだろうか。