卵アレルギーで人生終わった

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僕は卵アレルギーなるものを持っている。

卵アレルギーといっても重度のものではなく、火が通されたものだったら問題ない。
ケーキなどは全然食べれるし、食べれないのは半熟~生の卵だ。

小さい頃、親から「火を通していない卵は食べちゃダメ」と言われていたが、なぜ食べちゃいけないのか分からなかったし、好奇心には勝てず一度親の目を盗んで食べたことがある。
結果喉の気管が腫れて、一時的な軽度の呼吸困難になってしまった。
そのトラウマで今も卵は食べようとは思わない。
もしかしたら耐性が付いてるかもしれないのだが。


そんなこんなで、僕は生卵を食べない。食べられない。
そうすると、どういう事が起きるか。


例えば、すき焼きを生卵と一緒には食べれない。
定食で温泉卵など付いて来ると、同席者にあげるしかない。
半熟のカツ丼は食べれないし、なんとインフルエンザの予防接種が出来ない。(抗体は鶏の卵からつくられるとか)

と、こんな感じだ。


まあそれでもめちゃくちゃ悲しいかというと、そうでもない。
生卵が食べられなくとも不自由とまでは思わないし、僕にはまだまだ無限の自由があるのだ。


でも一つだけ、「卵アレルギームカつく!!」と思ってしまうことがある。
それは「卵かけご飯」が食べられないときだ。

~卵アレルギーを告白したとき~
僕「卵アレルギーなんだよね」

友「じゃあ卵かけご飯食べれないじゃん!」


~一人暮らしの相談をしたとき~
僕「一人暮らしって料理大変だよね」

友「卵かけご飯作れば良いじゃん」


~友人宅に泊まった朝~
僕「おはよう」

友「朝ご飯は卵かけでいい?」


~餓死寸前の時~
僕「お願いします。何か恵んで下さい」

クソ野郎「卵かけごはんをどうぞ!!」


と、こんな風なのだ。

その手軽さと美味しさ故だろうか、 これらのやりとりを何回も何回も繰り返してきた。(最後のは無いが)

せっかくの白いご飯に、黄色いドロドロした物体をかけてぐちゃぐちゃにする意味がよくわからない。
卵かけご飯のルックスは正直いって最悪だ。それだけが救いである。



ある時、友人に卵かけご飯の味を聞いてみた。
「卵自体はそんな味強いわけじゃないし、実際は醤油の味かなー」とのことだったので、白ご飯に醤油だけかけて食べてみると、、、

これがまた残念な味だった。
非常に残念だった。
この世には、代わりなんて存在しないのか…



とまあ、僕は卵かけご飯に多少の憧れと嫌悪感を抱きながら生きてきた。
食べるとたぶん苦しいから、死の床で初めて食べてみようとか思ってる。

こんな感じで、卵アレルギーと付き合ってきた。
同じ境遇の人は共感できるはずだ。



先日、僕が卵アレルギーだということを知らなかった友人に、そのことを伝えた時のことである。
友人は驚いた顔で言った。
「マジかー!じゃあ卵かけご飯とか食べられないわけ?人生終わってんなー!」

…かなしいかな、僕の人生は終わっているらしい。