文系と理系の戦争について

文系、理系っていう分け方ってのは、これまた結構深い溝があると痛感する。

「文系の学生は行動力があっていいよね」とか「理系の学生はやっぱパソコン強いね」とかもうザラ。

文系は理系のことをコミュ障ってバカにするし、理系は文系のことを能無しってバカにする。

みんな知ってる現実。

 

 

僕は高専から大学に来た。

高専は中卒の時点で工学を専攻すると決めたクレイジーな集団だから、それこそ文系をひどくバカにしていたような気がする。

教授まで「文系科目??ああ雑学ね。」みたいな感じだったんだけど、それはなんと、総合大学に来ても変わらなかった。

むしろ物理的な距離感が近いがために、精神の反発は大きくなっていたのかもしれない。戦争だ。

びっくりだった。そんな戦い不毛なのに。

 

文系である、理系であるってのが専門性だと考えているのだろうか。

それに関して僕が痛感してるのは、学部生に専門性なんてないし、必要ないということ。

仕事始めたらそこからがゼロからのスタートだろうし、Google先生も20代の間は専門性は必要ないとおっしゃっている。

工学部に在籍していたからといってめちゃくちゃ工学的知識が付くとは思えない。

一部のプロコン、ロボコンやってるやつくらいじゃないかな。工学部にいると少なくともそういうのに対するアレルギーは無くなるだろうけど。まあその程度。

IT系は理系も文系も関係なしに採用する。時代を反映している「IT」が、だ。

 

日本の教育は"今"変わらないといけない、と"常に"論じられている。

文理融合とかいう言葉を聞くけれど、そこでまた文系理系とか言ってる時点でもう無理だろうと。言葉ってのはめちゃくちゃ大きいメタ要素で、それをまず改善しないといけないんだろうなと思う。

言葉から変えていかなきゃいけないんじゃないかなあと。

つまりさ、文系とか理系みたいに所属で区別するんじゃなくて、「社会科学」「自然科学」で分ければいいんじゃないかと思う。

そうすればどっちも科学者だし、学ぶ対象が社会か自然かってだけじゃん?

所属はどっちも科学者なんだから、お互い相手のメタ要素をバカにしなくてすむじゃん?

 同じ境遇のもの同士で、戦争は起きないじゃん。

 

一歩海の外に出ると文系とか理系とかって分け方は存在しないんだ。

言葉で一括りにして戦うのは簡単だけどさ、不毛だぜほんと。