大学編入の現状

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以前、高専について書いたエントリを投稿した。

僕が高専出身だということもあって、やっぱり高専というものを多くの人に知ってもらいたいと思ったりするのだ(僕の経験では高専は思ったより認知されていない)

まあ、一つの話のネタとして知っておいてもいいのではないだろうか。

そして今回のエントリは、その高専からの進路の一つ、大学編入についてである。

僕自身が去年の今頃に編入について調べまくってたことから、編入を迷っている人にも少しでも役に立てばと思うのだ。

 

 

大学編入の実態

 

このころはまだ、進学すべきか就職すべきか悩んでいた友達がいたことを思い出す。

そのような人達は、編入の実態がどのようなものかよく分からないから決めかねているという側面も持っていたように思う。

確かに高専という環境は、就職に関する情報ならいくらでもあるが、編入の情報は極端に少ないのだ。

(このエントリは僕の経験上の話でしかないが、他の高専の人に聞いても同じようでもあった)

 

実際、高専は就職についてはかなり手厚い。

会社の紹介から、入社試験の手伝いまでやってくれる上に、教授の人脈でかなり有利になることもある。

ではなぜ編入に関しては薄情なのかというと、編入されても高専側にはメリットが少ないからだ。

卒業生が就職すると、その就職先から高専が贔屓にしてもらえることが多いのである。

貴校からは毎年採ってるからね、と。

対して編入は、自分がどこの高専かなどは関係なく、卒業生の完全に実力であがるものなのだ。

つまり、就職は会社側が可否を左右するのに対して、編入は自身の学力が可否を左右するのだ。

そうした場合高専からすると、何人編入しようがコネクションが増えるわけではないため、なるべく企業に就職してほしいわけだ。

 

このような背景で、高専から大学への編入は垣根が高い。

だが、これだけが理由ではない。

 

編入はあくまで途中参加であり、必然的に狭き門となる。

よって分子がいくら少なくとも、分母がもっと少ないため高い倍率となってしまうのだ。

また成績上位者しかほとんど編入という選択はしないため、結果的に激しい戦いとなる。

 

また、試験範囲も普通の大学受験と違い専門教科中心となるため、専攻していた分野を選択するとしても難易度は高く、異なる分野となるとさらに厳しいものになる。

事実だけ述べると、高専は五年間教育のため、五年分の範囲となるのだ。恐ろしい。

大学側もわざわざ途中から学生を増やすのだから、そのくらいは仕方ないのかもしれないが。

 

また、そもそも高専が就職することを目的とした学校であるからということも挙げられる。

エンジニアを早い段階から育成するというのが高専のコンセプトであって、大学へ編入するというのはそのコンセプトからすると邪道なのだ。

 

このようなさまざまな要因によって、結果として編入を選ぶ人は少ない。

ただでさえ編入に関する情報は少ないのに、これが負の連鎖となっているのだ。

高専での就職や編入は、それぞれが在籍する高専の先輩からの情報を重宝する場合が多いが、

情報が少なく危険→編入を選ぶ人が少ない→次の年→先輩で編入した人が少ないため情報が少ない→編入は危険

となってしまうのだ。

 

編入は情報戦である

 

このように、編入は情報量が少なく実態がつかめない。

これは裏を返せば、情報をより多く持っている学生が圧倒的に有利ということになる。

編入はつまり、情報戦なのだ。

 

大学によって試験科目も試験形式も何もかも異なるため、自分が受験する大学の情報を収集することになるが

一般科目は何なのか、英語の科目はどうか(リスニング?toeic?)、専門は何か、選択できる科目はあるのか、どのような問題が出題されるのか、試験形式はどうか、面接の有無・・・

など、

編入試験に対して確かな情報をより多く持っているものが圧倒的に有利だということはいうまでもないのだ。

そして、この確かな情報を手に入れるということが、実に難しいのが大学編入なのである。

 

では、その情報収集とはどのように行うのか。

どうすれば確かな情報が得られるのか。

これについて、次のエントリで詳しく見ていくことにする。