考え方が変われば、過去が変わる
考え方が変われば、同じ選択肢を考えた時でも選ぶものが変わってくるものだし、その選択肢の内容が変化しさえする。
それによって未来は自由に変えることができる。
考え方を変えることで、例えば今の自分から抜け出すことができるなどと、未来を変化させることができるということは往々にして叫ばれている。
だけど、未来について言及はされていても過去に対してはほとんど言及されていないように思う。
過去はすでに確定してしまったことの集まりのように扱われているのだ。
僕は考え方に、未来を変えていく力はもちろん、過去さえも変えてしまう力を持っていると思っている。
考え方(価値観など、いろんな意味を含む言葉であると思う)はその人をその人たらしめるものであり、それが変わっていくことは、その人自身が変わると言えるほど大きな変化である。
そして考え方が変わることはきっと、人の過去を変えることに繋がるのだ。
自分の過去がどうだったか。それを決めるのは他の誰でもなく自分自身である。
過去に行ってきたことをどう捉えるかで、自分にとっての過去はどうとでも変化するのだ。
当然であるけれど、一つの事象をとってもそれをどう捉えるかでその事象が持つ意味は変わってくる。
勝ち負けが関わってくることは特に、勝つ側から見るか負ける側から見るかで正義にも悪にもなるものである。(正義か悪かなんて分けられることは少ないが)
しかし、僕が言いたいのはそれだけではない。
自分のみから見た自分の過去が変わるだけには、考え方が及ぼす力はとどまらないと思うのだ。
例えば過去に大きな失敗をしたとしよう。
しかしそれにめげずに、考えをしっかり切り替えて後に成功したとする。
その成功には失敗が直接関係していなくとも、他人から見ると「あの失敗があったからこそ成功したんだろうな」とも捉えられるようになるのである。
それに、自分の内側から見た過去が変わるだけでも、他人から見た過去が変わることだってある。
同じ過去に対して言及するにしても、それを否定的に捉えるか、肯定的に捉えるかで他人への伝わり方も完全に変わってくるからだ。
もっとも、大切なのは自分が自分の過去をどう捉えるかという事であるが、他人がどう思っているかということも、自分自身が過去どう捉えるかということに大きく影響を及ぼすものだ。
過去の事実を変えることはできない。
だけど、過ぎてしまった事実なんてたいして大きな意味は持っていないのだ。
その事実がどういう意味を持つか。それが重要なのだ。
僕は考え方を変えることによって、過去を変えることだってできるのだと信じている。