高専のメリット・デメリット
昨日、僕の高専生活が終わった。
ひとつの区切りとして、これまでお世話になった高専について書こうと思う。
取り上げるのは大部分の高専機構に共通すると思われるものだが、僕がいた高専特有のものもあるかもしれない。あしからず。
高専に興味がある人はもちろん、何も知らない人もそのような学校があるということを知ってもらえればうれしい。
高専とは中学卒業後入学できる学校であり、5年間のカリキュラムで工学的な専門性を身に着けることがコンセプトとされている。
全国に50校程度存在する。
高専のメリット
早い段階で専門の勉強をスタートすることが出来る
僕の学校では1年生、つまり15歳のころからC言語の授業があった。
そこから5年間それぞれの専門性を伸ばしていけるので、卒業時はある程度の知識まで勝手に到達できる。
高校で、学びたくもないものをむりやり勉強させられるのは嫌だ!って人にはホントおすすめ。
就職も進学(編入)も、どちらも有利
高専の就職率が高いことは言うまでもない。
早くから専門を勉強していて、それでいて就職時はまだ20歳なのだからメーカーから人気なのも頷ける。
だから高専は就職のための学校と位置付けられていることも多いが(実際就職が8~9割を占める)、実は進学も有利なのである。
進学とは、つまり大学編入ということになるが、最大のメリットは「国立大学が受け放題」という点だ。
有名な国立大学を、その気になれば10校受けることだって可能である。
実際僕もいくつかの大学を受験した。
高校生ならチャレンジしにくい難関大学も臆することなく挑戦できるのである。
卒業研究ができる
高専の最終学年、つまり大学2年生の時点で一年間卒業研究として研究を行うところがほとんどである。
高校に通っていては絶対に経験できないものである。
自分で考え解決していくという、技術者としても社会人としても大切なステップを早くに経験できるのだ。
一年間だけだから大学ほどは(工学部の学生は大学院まで進んで研究を続ける人が多い)研究に時間は割けないが、それでも、高専で学んできたことを試すにはこれ以上ない機会となる。
就職しても進学しても、役に立つだろう。
高専のデメリット
一般教養が弱い
専門を早くから学ぶのだから、高校→大学と進学した人に比べれば当然一般的な科目(英語、歴史など)は弱い。
それでも、これはそこまでデメリットにはならないかも。
なぜなら一般教養というのは自分から自学出来るものが多く、専門科目は教えてもらわないと難しいものが多い傾向があるからだ。
学校でわざわざ教えてもらうのにベターなのは、どちらかというと専門かなあと思う。
進級が難しい
高校に比べたら、圧倒的に難しいと思う。
僕の高専では、全学科トータルしたら毎年10%くらいの人が留年する。
他の高専にはもっと厳しいところもあるみたいだ。
レポートもたくさん出るし、大変と言えば大変。
5年も通わなければならない
長い。
本当に長い。
大体の高専では、学生は同じクラスのまま5年間過ごすことになる。
先生たちもほとんど変わらない。
そんな中でだらけずに頑張るのは至難の業だったりする。
まとめ
高専のメリットとデメリットをいくつか挙げたが、まだまだ沢山あると思う。
一番初めに思いつくのがこれらだった。
もし他にも挙げるべき大きなものがあったら、また記事を書こうと思う。
まとめると、「はやく専門的な勉強がしてえ!研究やってみてえ!」って人は高専に入ればいいし、「あせるな!高校に行ってじっくりやりたいことを見つけよう」って人は高校に行けばいいってことになる。
意欲がある人は、きっと5年間も短く感じるはずだ。